一日の家事や育児を終え、「よし寝よう!」と思った瞬間に赤ちゃんのお目覚め……。
日中は家事もしなければならないし、赤ちゃんのお世話もしないといけない。そんな風に頑張っているお母さんは、昼も夜も眠れず、睡眠不足になりがちです。
睡眠不足は産後うつの原因の1つとも言われています。「今は仕方がない」と放っておくのではなく、できることから対策していきましょう◎
この記事では、睡眠不足の原因とその影響や、お母さんがぐっすり眠れるための、すぐにできる簡単な呼吸法をご紹介します。
お母さんが眠れない原因は?
お母さんが睡眠不足に陥る原因は、大きく3つあります。
・ホルモンバランスの変化
出産後は、ホルモンバランスが崩れやすい時期です。妊娠中に大量に分泌されていた女性ホルモンは、出産が終わると急激に減少します。また、育児中のストレスもホルモンバランスに影響を与えます。
こうしたホルモンバランスの崩れが、不眠を含む体調不良を引き起こします。
・生活リズムの乱れ
育児中のお母さんは、赤ちゃんの生活リズムに合わせて生活することになります。しかし、赤ちゃんは睡眠リズムがまだ整っていません。そのため、夜中にお母さんは起きることになり、睡眠不足になってしまいます。
・産後うつ
産後うつは、出産を終えたばかりのお母さんに現れる症状です。気分が落ち込んだり、イライラしたりするだけでなく、眠れなくなることもあります。
身体への影響は?
「赤ちゃんが小さい頃は仕方ない」とがまんを続けてしまうお母さんも多いかもしれません。
しかし、無理が重なると心身に影響が出てくることもあるので。注意が必要です。
睡眠不足が続くと、大人の活動時間である日中に、意欲低下・集中力の低下・頭痛・倦怠感・食欲不振などに陥りやすくなります。また、「眠れない」という意識による不眠恐怖症にも陥りやすくなります。
睡眠不足は、うつの原因の1つとして注目されています。また、うつ症状自体の悪化にも繋がることがあります。
お母さんの睡眠不足が続いてしまうと、赤ちゃんの面倒を見る以前にお母さんがまいってしまうかもしれません。
症状がでたら放置せず、お母さん自身もいたわってあげてくださいね。
今すぐできる呼吸法
ぐっすり眠るための方法はいくつも知られていますが、今回はそのうちのひとつ、「呼吸法」をご紹介します。何も道具を使わずに、その場で今すぐできるので、ぜひ試してみてくださいね。
すぐできる呼吸法その1:腹式呼吸
①仰向けになりお腹に手を当てます
②鼻から息を吸いながら、お腹をふくらませます
③口からゆっくり息を吐きながら、お腹をへこませます
胸とお腹の間にある「横隔膜」を動かして呼吸する方法です。横隔膜を使うことにより、一度に取り込むことができる酸素の量が増え、肺に負担をかけずに呼吸をすることができます。
また、腹式呼吸は腹筋運動にもなります。
リラックスしながら腹筋も鍛えることができ、一石二鳥ですね◎
お腹に当てている手を、呼吸によって上げたり下げたりするように意識すると、上手に腹式呼吸ができます。
すぐできる呼吸法その2:4 – 7 – 8呼吸法
①息をすべて吐き切ります
②4秒かけて、鼻から息を吸います
③7秒間、息を止めます
④8秒かけて、口から息を吐き切ります
このサイクルを4〜10回繰り返します。
呼吸をする秒数の比率に焦点を当てた呼吸法です。秒数を数えながら呼吸をするため、自然と呼吸に意識が向き、他のことを考えずに取り組めます。意識が不安に思っていることから遠ざかるため、リラックス効果も期待できます。
秒数が長いと感じる場合は、「2秒で吸い、3.5秒止め、4秒で吐く」というように、全体を短くしてみましょう。
苦しくならずに続けられる比率を見つけながら、行なってみることも良いでしょう。
お母さんをお手伝いするサービスも
今は、お母さんの育児をお手伝いするサービスも増えています。
日中寝ようとしても、家事や赤ちゃんのお世話で眠る時間を確保できません。
そんな時、家事や育児のプロをお願いして家事や赤ちゃんのお世話を任せれば、その間お母さんはぐっすり眠ることができます。赤ちゃんのミルクや寝かしつけなど、夜間のサポートが可能な人もいるので、探してみるのもよいでしょう。
いちばんつらい時期は手厚いサポートを受けながら身体を休め、母体の回復に合わせて徐々に自分たちだけでできるようにしていく、というのもおすすめの方法です。
お母さんも休んでいい
「母親は眠れなくても仕方ない」「他のお母さんもそうしているから」。
家事も赤ちゃんのお世話も頑張るお母さんからすると、そのように考えてしまうこともあるかもしれません。ですがお母さんも1人の人間です。つらい時は休んでいいし、誰かを頼ってもいいのではないでしょうか。
自分だけで抱え込んで、無理して頑張ろうとする必要はありません。育児において大切なのは、赤ちゃんだけでなく、お母さんとお父さんも元気であること。
赤ちゃんが元気でいるためには、お世話をするお母さん、お父さんがまず元気でいることが必要です。
特にお母さんは、赤ちゃんに母乳を与えることもあります。お母さんの健康は、ご自身にも、赤ちゃんにとっても大切なのです。
まずは、いちばん身近な夫や親族に相談してみてください。
役割を分担したり、お手伝いを頼んだりして、家事や育児の負担を減らしてみましょう。
そこでプロに頼るのも1つの手です。
家事や赤ちゃんのお世話だけでなく、お母さんに寄り添ってサポートしてくれます。
サービスを上手に使って、お母さんが休める時間を作りましょう。
産後のお母さんにとって睡眠はとても大事。
体調を崩したり、気持ちがつらくなる前に、お母さん自身をいたわってあげて下さいね。
〈参照〉
・【疲れているのに眠れない!?】産後の不眠の原因と効果的な対策3選をご紹介!(Manulife Financial Advisors) https://www.mfa.co.jp/cando/cando-853/
・産後うつの症状は?(パンパース)
https://www.jp.pampers.com/newborn/tips/article/what-are-the-signs-of-postpartum-depression
・不眠症(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html
・睡眠障害の社会生活に及ぼす影響(駒田陽子・井上雄一 日本心身医学会) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/47/9/47_KJ00004675970/_pdf/-char/ja
・ぐっすり寝るための3つの呼吸法とは?快眠を手に入れる寝具についてもご紹介!(西川)
https://nishikawa-nemrium.jp/column/960/
・腹式呼吸(仰向け姿勢/呼吸法) 産後1・2日目〜 <パパも手伝える!>(明治) https://www.meiji.co.jp/baby/club/category/play/after_maternity_gym/pl_after_maternity_gym49.html
・不眠や不安の解消に効果的!「4-7-8呼吸法」の実践方法(COSMOPOLITAN)
https://www.cosmopolitan.com/jp/beauty-fashion/health/a38087076/478-sleep-technique-211028-hns/
◎infomation
MotherRingサポーターとは
助産師・ドゥーラ・保育士・ベビーシッター・治療家・リラクゼーション施術者・運動指導者といった、産前産後の家庭へのケアサービスのプロフェッショナルを、MotherRingサポーターと呼んでいます。
様々なケアを提供されている方にMotherRingサポーターとしてご登録いただき、広報活動をお手伝いすることで、産前産後のご家庭が必要なケアを受けられる社会を目指しています。
MotherRingサポーターページへの掲載
MotherRingサポーターのみなさまのサービス内容や受付条件などを、MotherRingサポーターページに掲載いただくことが可能です。
motherringサポーターページの内容・ご利用方法はこちら(PDF)
「Webサイトがほしいけど、自分でつくるのは大変……」
「日々のサポートで手いっぱいで、広報活動まで手が回らない……」
といった方のお手伝いをします。
また、産前産後のご家庭にとっても、様々なMotherRingサポーターのみなさまの情報をまとめて見ることができるため、比較検討しやすくなっています。
ご登録までの流れ
①フォームよりお申し込み
フォームはこちら
②MotherRing事務局より、申込書等の必要書類をメールにて送付します。
必要事項を記載し、お申し込みください。
③オンライン面談を実施します。
詳細なサポート内容はもちろん、サポートへの思いなど、お聞かせください。
④登録、MotherRingサポーターページにあなたの情報が掲載されます。
サポート内容をまとめた文章や画像などの掲載情報をご提出いただき、MotherRing事務局であなたの専用Webページを作成し、掲載いたします。
MotherRingは、助産師・ドゥーラ・保育士・ベビーシッター・治療家・リラクゼーション施術者・運動指導者はもちろん、様々な産前産後の家庭へのケアを提供されているみなさまのお役に立ちたいと考えています。上記以外の職種の方も、ぜひ一度お問い合わせください。