みなさんは、毎日の子育てを楽しんでいますか。喜びを感じるひとときもあれば、ふと「こんな時、どうしたらいいの?」「これって、このやり方でいいの?」と、迷いが出てくることもあるのではないでしょうか。運動発達の専門家である理学療法士・得原藍さんによる、楽しみながら子どもの育ちをうながす親子の関わり方のコツを教わる連載です。
-目次-
1.頭がぼんやりする、ふらつく……これって脱水症状?
2.意外と多い、お母さんの脱水症状
3.授乳中の水分摂取の目安は1日2〜3リットル
4.脱水のサインを知っておこう
頭がぼんやりする、ふらつく……これって脱水症状?
藍さんこんにちは。
現在、生後4ヶ月の赤ちゃんを育てています。最近暑くなってきて、赤ちゃんの体調には気をつけているのですが、ふと気づくと自分自身がほとんど水分を取っていないことがあります。
先日も、授乳や寝かしつけ、お散歩などで一日があっという間に終わり、夕方になってから頭がぼんやりしたり、立ち上がったときにふらついたりしました。慌てて水を飲んだのですが、「もしかして脱水気味だったのかな?」と思っています。
授乳中は水分が必要だと聞きますが、どのくらい意識したらよいのでしょうか。また、小さな子どもがいると自分のことは後回しになりがちですが、脱水症状を防ぐためにできる工夫があれば教えてください。
意外と多い、お母さんの脱水症状
こんにちは。ご質問ありがとうございます。本当に暑くなってきましたね。梅雨は、空気中の湿度が高いために汗を書いても蒸散せず、体温調節が難しい時期です。赤ちゃんもお母さんも、汗をかいたまま冷房の効いた部屋に入ると体調を崩しやすいので、こまめに汗を拭くように心がけてみてくださいね。特に赤ちゃんは体温が高いので、外出中に一度肌着を取り替えてあげると快適に過ごせると思います。
さて、ご質問は水分補給についてでした。暑い日・汗をよくかいた日に「夕方になってから頭がぼんやりしたり、立ち上がったときにふらついたり」、この場合はまずは脱水を疑って飲水してみてもらいたいと思います。先日もちょうど子育て広場で、疲れやすいという訴えのお母さんの生活の様子をうかがったら、脱水が疑われたのでその場で一緒に水を飲みました。脱水はよく聞く言葉ですが、身体の水分量が足りなくなるということは、血液量も減るということです。全身に酸素を届けるための血液量が足りなくなるので、頻脈(心拍数が上がる)になったり、息が上がりやすくなったりします。そのことが「疲れやすい」という体感にも繋がるのですね。たかが脱水、と侮らず、ぜひこまめに水分を補給してください。
授乳中の水分摂取の目安は
1日2〜3リットル
また、お子さんは4か月とのことでしたね。もし母乳のみで育児をされているなら、お母さんの脱水が続くことで、お子さんの必要母乳量が確保できていない可能性もあります。母乳は血液から作られるので、そもそものお母さんの血液量が確保できていないと、直接影響が出てくるのですね。暑い時期になると、赤ちゃんの寝ぐずりが多くなってくるものですが、寝ているときの気温そのものが問題の場合もあれば、母乳からの水分摂取が不足して「のどが渇いたよ!」と訴えている場合もあります。お母さん自身の身体と、お子さんに必要な水分摂取量は、それぞれの体格と運動量にもよるので一概にはいえませんが、お母さんは1日2〜3リットルの水分を取ってもらいたいと思います。一晩眠るだけで500ミリリットルの水分を失うと言われていますし、日中も不感蒸泄と言って水分は勝手に身体から逃げていってしまうので、2リットルが決して多い数値でないことはわかっていただけると思います。母乳育児をしている場合はなおさらですね。できれば15分ごとにひとくち・ふたくち。のどが渇いたなと思う前に、水分補給してもらいたいです。
脱水のサインを知っておこう
お母さんがご自身で、自分の脱水を見極めるには、尿の色と量を確認することが重要です。水洗のトイレにはあらかじめ水が溜まっていますから、そこに排尿した場合は、通常、うっすらと色が感じられる程度の尿の濃度のはずです。量は、日中少なくとも4−5回、尿意をもよおすのが普通。午前2回、午後2回、お手洗いに行っていないようなら、無意識のうちに脱水になっているかもしれません。授乳とご自身の体調管理のために、ぜひ関心を持って観察してみてくださいね。
赤ちゃんの脱水も、基本的には尿の色と量でチェックします。おむつ替えでは、おむつの重さや交換の回数にも、注目してみてください。正確に測りましょう、という話ではなく「あれ?軽いかもな」「回数も少ないな」と気づいたら、十分に水分を摂取できているか、今一度確認をしてみてください。ひどい脱水になると、ぐったりしたり、手足がカサカサしたり、唇も艶をなくしていきます。赤ちゃんの水分摂取量はなかなか可視化できないので、様子で確認することが中心になりますが、生活を共にする中でよく観察をしてみてくださいね。
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